「親の面倒を見るべきだ」と頭ではわかっていても、実際にはお金の問題や精神的な負担で悩む方も少なくありません。
特に「お金がない親をサポートしたいけれど、自分には余裕がない」「罪悪感や迷いに悩まされている」といった声も多いでしょう。
この記事では、「お金がない親の面倒を見たくない」と思ってしまったとしても、罪悪感なく前に進むための具体的な対処法や、法律・公的支援を活用した方法をご紹介します。
また、親が持ち家も持っていれば、売却後も住み続けられる方法もあるので、参考にされてください。
親子の関係を良好に保ちつつ、自分の生活も守っていきましょう。
「お金がなくて親の面倒を見たくない」と感じるのはあなただけではない

「こんなことを思ってしまう自分はひどい人間なのかもしれない」——そう感じながら、この記事を開いた方も多いのではないでしょうか。
実は、親の面倒を見ることへの負担感や、「できれば関わりたくない」という本音を抱えている方は、全国にたくさんいます。
SOMPOホールディングスが行った「親の介護に関する調査」によると、実際に介護を経験した人の中で「一番大きな負担」として最も多く挙げられたのが「精神的な余裕がない」という回答でした。
さらに、介護の不安や困りごとを誰にも相談できずに「軽減できていない」と答えた人も約15%にのぼります。
そして毎年、親の介護を理由に仕事を辞める「介護離職」は、総務省が実施した『令和4年就業構造基本調査』によると、年間約11万人。
自分の仕事や生活を犠牲にしてでも親を支えようとした結果、限界を迎えてしまう人がそれだけ多いという現実があります。
お金がないのに、それでも親の面倒を見たくないと思ってしまう理由

「見たくない」という気持ちには、心理的な負担や社会的な現実も深く関係しています。
多くの人が感じている「見たくない」と思ってしまう主な理由は、以下の通りです。
理由①自分の生活費さえ、ギリギリだから
親の面倒を見たくないと感じる最大の理由が、「そもそも自分にお金の余裕がない」という現実です。
住宅ローン、子どもの教育費、自分自身の老後の備え——40〜50代は自分の家計だけで手一杯という方が少なくありません。
住友生命が2025年に実施した「親の介護の備えに関するアンケート」でも、介護への不安として「介護費用等の経済的負担」を挙げた人は37.1%にのぼっています。
自分の生活を守りながら、親の面倒まで見るのは、難しいのが現実です。
理由②精神的にも体力的にも、もう限界に近いから
同じ調査では、介護への不安として「精神的負担の大きさ」を挙げた人が36.8%、「仕事と介護の両立が不可能」と答えた人は実に63.9%に達しています。
すでに余裕がない状態で「面倒を見るべき」と言われても、気持ちがついていかないのは当然のことです。
理由③仕事を失うかもしれないという、恐怖があるから
先ほども書きましたが、介護を理由に仕事を辞める人は年間約11万人(総務省「令和4年就業構造基本調査」)。
「親の面倒を見ると、自分のキャリアや収入が崩れてしまう」という恐怖は、当然のことです。
理由④過去の親子関係が、素直になれない気持ちをつくっているから
「困ったときだけ頼ってくる」
「子どもの頃に傷つけられた」
「ずっと自分の気持ちを無視されてきた」
そういった過去がある場合、介護が現実的になってきたとき、「なぜ私が」という感情がわき上がるのはごく自然なことです。
理由⑤「子どもなんだから当然」という重圧に、反発を感じているから
「親の面倒を見るのは子どもとして当たり前」
「見ないなんて人でなし」
こうした言葉を、周囲や社会から無意識に浴び続けてきた人も多いはずです。
しかし、義務感だけで引き受けた介護が長続きしないことは、専門家も指摘しています。
「当たり前」と押しつけられることへの反発は、自分の人生を守ろうとするまっとうなサインです。
「お金のない親の面倒」対処法

親にお金がないと分かったとき、「結局すべて自分が面倒を見るしかないのでは…」と感じてしまう人も多いでしょう。
しかし実際には、子どもだけがすべてを背負う必要はありません。
お金のない親に対してどのような対処法があるのか、代表的な方法を分かりやすく解説していきます。
お金のない親はどうする?できることを整理しよう
親にお金がない場合、まずは状況を整理することが大切です。
最初に確認したいポイントは次のとおりです。
- 親の年金はいくらあるのか
- 貯金や保険などの資産はあるのか
- 持ち家などの不動産を持っているか
- 借金やローンがあるか
- 兄弟姉妹で負担を分けられるか
意外と多いのが、「お金がないと思っていたけれど、実は資産があった」というケースです。
また、親の生活費の問題は、子どもがすぐに負担するのではなく、公的制度や資産の活用を先に検討することが重要です。
状況を正しく把握してから、どの方法が現実的なのかを考えるようにしましょう。
もし、実家が持ち家ならば、売った後も住み続けられるサービスもあります。
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お金がない親の面倒と生活保護──公的支援大を活用
親に収入や資産がほとんどなく、生活が成り立たない場合は、生活保護などの公的支援を利用するという方法があります。
生活保護の申請では、自治体が子どもに対して「扶養できますか?」という確認(扶養照会)を行うことがあります。
ただし、子どもに経済的な余裕がない場合は、必ずしも支援する必要はないと判断されるケースもあります。
また、高齢者向けには次のような支援制度もあります。
- 高額介護サービス費制度:
介護サービスの自己負担が月額上限を超えた分は払い戻されます - 介護保険負担限度額認定:
低所得者向けに施設利用の食費・居住費を軽減 - 社会福祉協議会の貸付制度:
緊急小口資金や生活福祉資金など、低金利・無利子で借りられる制度 - 医療費の減免・猶予制度:
自治体によって異なりますが、住民税非課税世帯への支援があります
「子どもが支えるしかない」と思い込まず、まずは自治体の福祉窓口や地域包括支援センターに相談することが大切です。
親がお金ないのにうるさく要求してくる…冷静な対処法
親にお金がない場合、子どもに対して「生活費を出してほしい」「同居してほしい」など、強く要求してくることもあります。
そのたびに感情的に対応してしまうと、親子関係がさらに悪化してしまう可能性があります。
こうした場合は、感情ではなく現実的な条件で話をすることが大切です。
例えば、
- 自分が支援できる範囲を明確にする
- できないことははっきり伝える
- 公的制度の利用を提案する
といった対応を取ることで、必要以上の負担を抱えずに済みます。
また、親が強く要求してくる背景には、将来への不安や孤独感がある場合も少なくありません。
そのため、「できないこと」を伝えるだけでなく、「別の方法で支える選択肢」を一緒に考えることも重要です。
無理をしてすべて引き受けてしまうと、後々大きなストレスになることもあります。
冷静に距離感を保ちながら対応していきましょう。
お金のない親との同居は正解?メリット・デメリット
「家賃が浮くから」という理由で安易に同居を選ぶのは、慎重になるべきです。
メリットとデメリットを天秤にかけてみましょう。
| 項目 | メリット | デメリット |
| 経済面 | 家賃や光熱費を一本化できる。 | 親の医療費や食費が生活費に紛れ、負担増になる。 |
| 生活面 | 異変にすぐ気づける。 | 24時間顔を合わせることでストレスが爆発する。 |
| 将来のリスク | 特になし。 | 一度同居すると、解消(別居)が非常に難しい。 |
特に、一度同居を始めてしまうと、親の体力が衰えた際に「やっぱり別々に住みたい」と思っても、受け入れ先の施設が見つからないなどの理由で身動きが取れなくなるリスクがあります。
「近距離での別居(呼び寄せ)」など、プライベートを確保できる距離感をまずは検討しましょう。
親が持ち家を持っているなら「リースバック」を利用しよう

同居が難しい場合でも、「何もしない」以外の選択肢はあります。
たとえば、親の持ち家を活用してお金を作るという方法があります。
その一つがリースバックです。
リースバックとは、
自宅を不動産会社に売却した後も、賃料を支払うことで同じ家に住み続けられる仕組みです。
親が持ち家を持っている場合、売却によってまとまった現金を得ながら、引っ越しをせずに生活を継続できます。
老後資金の確保や、介護費用の捻出に活用するケースが増えています。
そこでおすすめなのが、街角リースバック相談所です。
全国100社以上の不動産会社と提携しており、最大10社から同時に査定を取り寄せることが可能。
無料で利用でき、しつこい営業や契約の強制もないため、「まず比較だけしたい」という方にも安心して使えます。
電話・Webどちらからでも気軽に相談できます。
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- 契約の強制なし・しつこい営業なし
- 成約後も法的サポートあり
親の自宅を「負債」ではなく「資産」として活用することで、同居せずとも親の生活を支える手段が生まれます。
ぜひ検討してみてください。
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老後に子供をあてにする親と、どう向き合えばいいのか

「老後は子供に面倒を見てもらうのが当たり前」と信じている親世代と、自分たちの生活を守ることで精一杯な子世代。
このギャップを埋めるには、「現実的な線引き」が必要です。
親の期待にすべて応えようとすれば、いつかあなたが力尽きてしまいます。
まずは、親がなぜあなたに依存しようとするのか、その背景を理解し、法的な義務の範囲を正しく知ることから始めましょう。
老後に子供をあてにする親の心理
なぜ親は、子供の生活を顧みず「あて」にしてしまうのでしょうか。
そこには、時代背景と特有の心理があります。
親子関係カウンセラーの川島崇照氏(著書『嫌いな親との離れ方』)によると、子どもに支配や依存をしてしまう親は、強い不安感を根底に抱えているとのこと。
その不安を子どもをコントロールすることで解消しようとするといいます。
不安は、大きく次の4タイプに分けられます。
- 「失う不安」
- 「孤独・孤立への不安」
- 「無価値・無能への不安」
- 「老後の備えが不十分だった現実的な背景」
① 「失う不安」
「自分には愛される価値がない」という無意識の思い込みから、子どもがいなくなることを極度に恐れるタイプです。
老後になると「子どもがそばにいてくれないと不安」という形で現れやすくなります。
② 「孤独・孤立への不安」
配偶者との関係が希薄だったり、友人や趣味がなかったりすると、子どもが唯一の「つながり」になります。
定年退職・配偶者との死別などを機に、子どもへの依存が急激に強まるケースも少なくありません。
③ 「無価値・無能への不安」
「老いた自分には価値がない」という不安から、子どもや孫に「してあげる」ことで存在意義を確かめようとします。
過剰な干渉や金銭的な要求の形で現れることがあります。
④ 「老後の備えが不十分だった現実的な背景」
心理的な要因だけでなく、単純に老後の準備が足りていなかったというケースもあります。
年金が少ない、貯蓄がない、持ち家のローンが残っている——こうした経済的な事情が重なり、子どもに頼らざるを得なくなっている親も多くいます。
「あてにされる」ことは、親の弱さの表れでもある
子どもに頼りたがる親を「図々しい」と感じる気持ちは自然です。
しかし、その背景にあるのは老いへの恐れや孤独感、経済的不安といった、非常に人間的な弱さです。
それを理解することは、親の要求をすべて受け入れることとは違います。
「なぜこうなっているのか」を知ることで、感情的にならずに対応できるようになり、適切な距離感と支援の方法を見つけやすくなります。
親の面倒を見たくないときの法律は?

結論から言えば、子どもには法律上の扶養義務があります。
ただし、その内容は多くの人が思い描くより、ずっと限定的なものです。
日本の法律(民法)では、親族間での助け合いを規定していますが、これには「生活保持義務」と「生活扶助義務」という2つの大きな違いがあります。
子どもは親に対して扶養義務を負いますが、ここで重要なのは、この義務が「生活扶助義務」に分類されるという点です。
- 生活保持義務(夫婦や未成年の子に対して):
自分の生活レベルを落としてでも、相手に自分と同じ水準の生活をさせる義務。 - 生活扶助義務(親や成人した兄弟に対して):
自分の生活を犠牲にしない範囲で、余裕があれば助けるという義務。
つまり、親に対する義務は後者の「生活扶助義務」です。
親の面倒を見たくないのに法律上の義務がある?
結論から言えば、「自分の生活を壊してまで親を養う法的義務はない」というのが現在の法解釈の通説です。
あなたが自分の住宅ローンを払い、子供を育て、自分たちの老後のために貯金をしているなら、それ以上に無理をしてまで親に仕送りをする法的強制力はありません。
また、介護についても、必ずしも「子が直接手を下すこと」を指すわけではありません。
公的サービスや施設に繋ぐことも、立派な扶養の一環です。
裁判所などの判断でも、義務を負う側の生活余力が重視されます。
あなたが「経済的に余裕がない」のであれば、無理な扶養を強いられることはありません。
親の面倒を見ない方法
「親の面倒を一切見ない」というと語弊がありますが、「自分一人で抱え込むのをやめる」ことは法的に見ても道義的に見ても可能です。
- 扶養照会で「援助不可」と回答する:
親が生活保護を申請した際、役所から連絡が来ますが、「自身の生活が苦しく、精神的・経済的に余裕がない」と明確に伝えれば、それ以上の追求は通常ありません。 - 地域包括支援センターに「丸投げ」する:
悪いことのように聞こえますが、プロに任せるのが一番です。
「私には対応できません」と窓口に相談し、親のケアを社会的なシステムに乗せることが、あなたにできる最大の支援です。
まとめ
「お金がない親の面倒見たくない」と感じてしまうと、自分を責めてしまう人も多いかもしれません。
しかし、親を大切に思う気持ちと、現実的な生活の問題は別のものです。
子ども世代にも生活や家庭があり、すべてを背負うことが難しいのは決して珍しいことではありません。
大切なのは、「親の面倒を見るか・見ないか」という極端な二択で考えないことです。
生活保護などの公的支援を利用する方法もありますし、状況によっては同居以外の選択肢を検討することもできます。
また、親が持ち家を持っている場合には、その資産を活用して生活資金を確保する方法もあります。
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あなたが自分の人生を大切にしながら、親とのちょうどいい距離を見つけられるよう、この記事が少しでもお役に立てれば幸いです。
