この記事では、「乗り物酔い止め薬のアネロンを飲むとなぜ眠くなりすぎるのか?」を解説します。
また、眠くなることから、睡眠薬代わりになるのかについても解説しますね。
僕はドラッグストアなどで売っている一般用医薬品を扱える「登録販売者」という資格を持っています。
難しい言葉は使わずに、分かりやすく解説します。
アネロンについての疑問が解決しますので、最後までご覧ください。
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アネロンを飲むと眠すぎるはなぜ?
アネロンを飲むと眠くなる理由は、薬に含まれる成分が脳に作用するためです。
具体的には、アネロンには「抗ヒスタミン」という成分が含まれています。
~アネロンに含まれる「抗ヒスタミン成分」~
- マレイン酸フェニラミン
抗ヒスタミン薬は、体内のヒスタミンという物質の働きを抑えることで、酔いを防ぎます。
しかし、ヒスタミンは脳内で覚醒を保つ役割も果たしているため、これを抑えると眠気が生じるんです。
簡単に言うと、アネロンは酔いを防ぐために脳の一部を「落ち着かせる」働きをしますが、その結果として眠くなってしまいます。
アネロンの副作用
眠くなりすぎる以外にアネロンには、以下の副作用があります。
- 眠気: アネロンを飲むと、強い眠気を感じることがあります。
- 口の渇き: 口が乾燥することがあります。
- めまい: 頭がふらふらすることがあります。
- 目のかすみ: 目がかすんで見えにくくなることがあります。
- 異常なまぶしさ: 光がいつもよりまぶしく感じることがあります。
- 排尿困難: おしっこが出にくくなることがあります。
- 便秘: 便が出にくくなることがあります。
- 頭痛: 頭が痛くなることがあります。
- 動悸: 心臓がドキドキすることがあります。
- 発疹やかゆみ: 皮膚に発疹が出たり、かゆくなったりすることがあります。
- 手足のしびれ: 手や足がしびれることがあります。
- 不眠: 眠れなくなることがあります。
- 不安感: 不安な気持ちになることがあります。
すべての人に上記の副作用が起こるわけではありません。
これらの副作用が出た場合は、すぐに薬の使用を中止し、医師や薬剤師に相談しましょう。
アネロンの効能効果
アネロンの主な効能効果は、乗り物酔いによる以下の症状を予防および緩和することです。
- 吐き気: 乗り物酔いで気持ち悪くなるのを防ぎます。
- めまい: 頭がふらふらするのを抑えます。
- 頭痛: 乗り物酔いによる頭痛を和らげます。
アネロンは、これらの症状を軽減するために、脳や胃に作用する成分が含まれています。
旅行や長時間の移動時も持っていると安心ですね。
アネロンの用法用量
- 成人(15歳以上): 1回1カプセルを1日1回、水またはぬるま湯で服用します。乗り物酔いの予防には、乗車や乗船の30分前に服用してください。
- 15歳未満: 服用しないでください。
アネロンは船酔いにも使える?
もちろん、船酔いにも使用できます。
アネロンを飲むタイミングは?
車や船に乗る30分前に飲んでください。
薬が体内に吸収されるのに30分ほどかかるためです。
アネロンを飲んではいけない人
- 緑内障の人: アネロンの成分が症状を悪化させる可能性があります。
- 心臓病の人: アネロンの成分が症状を悪化させる可能性があります。
- 前立腺肥大の人: 排尿困難を引き起こすことがあります。
- 妊婦または妊娠している可能性がある人: 安全性が確立されていないため、避けるべきです。
- 授乳中の人: 成分が母乳に移行する可能性があるため、避けるべきです。
- 高齢者: 副作用が強く出ることがあるため、注意が必要です。
- 医師の治療を受けている人: 他の薬との相互作用があるかもしれないため、医師に相談することが重要です。
- アレルギーがある人: アネロンの成分に対してアレルギーがある場合は、使用を避けてください。
これらの条件に該当する場合は、アネロンを使用する前に医師や薬剤師に相談しましょう。
アネロンと一緒に飲んではいけない薬は?
アネロンと一緒に飲んではいけない薬は、以下の通りです。
- 他の乗り物酔い薬: 同じ成分が重複するため、効果が強く出すぎることがあります。
- かぜ薬: 抗ヒスタミン薬が含まれていることが多く、眠気が強くなる可能性があります。
- 解熱鎮痛薬: 一部の成分が重複し、副作用が強く出ることがあります。
- 鎮静薬: 眠気がさらに強くなり、日常生活に支障をきたすことがあります。
- 鎮咳去痰薬: 抗ヒスタミン薬が含まれていることがあり、眠気が強くなる可能性があります。
- 鼻炎薬: 抗ヒスタミン薬が含まれているため、眠気が強くなることがあります。
- アレルギー薬: 抗ヒスタミン薬が含まれているため、眠気が強くなることがあります。
- 睡眠改善薬: 眠気が強くなりすぎる可能性があります。
- 胃腸鎮痛鎮痙薬: 成分の相互作用により、副作用が強く出ることがあります。
基本的に、アネロンの成分と同じ成分が入っている薬や、作用が重複する薬は一緒に飲めません。
乗り物に酔ってからでも飲める?
乗り物に酔って気分が悪くなってからでも飲めます。
乗り物酔いによる吐き気・めまい・頭痛を緩和してくれます。
妊婦は飲める?
妊婦の方は自己判断で飲むことはできません。
必ず、主治医に確認してからにしましょう。
アネロン子供用の製造中止理由
アネロンの子ども用は現在、製造されていません。
製造中止になった理由ははっきりと公表されていませんが、理由として考えられるものは、以下のものです。
- 市場の需要の変化
- 成分の安全性に関する見直し
製薬会社は、製品の安全性や有効性を常に評価しており、必要に応じて製品の製造を中止することがあります。
アネロン以外で、子ども用の酔い止め薬はたくさん販売されていますので、違うメーカーのものを購入しましょう。
\3歳~大人まで・水なしで飲める/
\5歳~大人まで・水なしで飲める/
アネロンは眠くなりすぎるから睡眠薬代わりにしていいの?
アネロンは、飲むと眠くなるので、睡眠薬代わりに使用していいのでしょうか?
答えは、アネロンを睡眠薬代わりに使うことはできません。
アネロンは乗り物酔いを防ぐための薬であり、眠気は副作用として現れるものです。
睡眠薬としての使用は、以下の理由から適切ではありません。
- 副作用: アネロンには眠気以外にも口の渇き、めまい、頭痛などの副作用があります。これらの副作用が日常生活に影響を与える可能性があります。
- 安全性: アネロンは睡眠薬としての安全性が確認されていません。適切な睡眠薬を使用することが重要です。
眠れない場合は、医師や薬剤師に相談して、適切な睡眠薬を処方してもらうことをおすすめします。
アネロンを飲むとなぜ眠すぎるのか:まとめ
アネロンを飲むとなぜ眠くなりすぎるのかについて解説しました。
眠くなる理由は「抗ヒスタミン成分」による副作用です。
また、アネロンは乗り物酔い止め薬のため、睡眠薬の代わりにはなりません。
しかし、効能効果通りに用法用量を守れば、乗り物酔いの強い味方となってくれます。
しっかりルールを守って服用しましょう!
それでは、また!
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